パナソニックの#はたらくってなんだろう 照明器具のシステム化を加速させ、未来のスタンダードとなる新たな空間価値を創出していきたい。

当社ライティング事業部は、国内向け照明器具の開発・販売を行っているセクションです。その中で私たちデバイス・システム開発センターは住宅領域、オフィスや店舗、大規模施設などの非住宅領域といった幅広いフィールドで照明制御のシステム開発ならびに照明に使われる電源開発に従事しています。

照明器具を取り巻く状況は従来と比べて大きく様変わりしています。これまでは「照らす」という器具単体の価値に主眼が置かれていましたが、多様な光や音、映像による空間演出、位置情報を基にした省エネソリューション、クラウドを活用した遠隔操作による街や大型施設の運営支援など、ネットワークやシステムを機軸とした新たな空間価値創出への期待が高まっており、SDGsやCO2削減に寄与する開発テーマも拡大し続けています。私たちが担う照明のシステム化はこのターニングポイントの礎を形づくり、新しいビジネスチャンス創出への道筋を確立する非常に重要なミッションになります。

現在は、照明システム全体の設計を中心にシステムに関わるコントローラー開発に従事しています。例えば、コロナ禍においてその危険度に応じて様々な色でランドマークを点灯させ、アラートを発する取り組みが全国各所で行われていますが、実際には人がその建物内で操作を行っていることもあります。目下注力している屋外用照明向けコントローラーのクラウド化を実現することで遠隔制御が可能となり、省人化・効率化を果たせるというメリットを生むことができます。

さらに機能拡張を図ることでランドマーク単体のみならず周辺の街全体を照らす、照明の光の動きや明暗、色の変化によって人に「回遊」や「滞留」などの行動を働きかける『アフォーダンスライティング』などへと繋がっていきます。こうしたセンサーで人の流れを検知した自動制御に直結するクラウド化・IT化は、照明の可能性を無限に広げていくと確信しています。

私たちは照明制御を中心としたシステム開発に取り組む際、関連部署に対しても活発に提案を行っています。例えば、屋外の大規模案件では何千台にものぼる照明器具が点灯することになりますから、その同期性を確保するための方法なども積極的に提案しています。実際に反映していただけることも多く、開発における自由度の高さは日々強く実感していますね。お客様、そして社内も含めてシステム開発のプレゼンスをより一層高めていかなければなりませんが、自分の技術や知識を総動員して、その土壌を一から作っていくやりがいを大いに感じています。

システム商材や照明制御については競争が激しいため、残念ながら確固たる優位性を確立するには至っていません。ただ、私たちは照明器具の開発・製造において豊富な実績を持ち、とりわけ商品の信頼性についてはこれまでの歩みを振り返っても比類ない優位性を獲得してきたという自負があります。高いレベルの解析技術やシミュレーション技術といった固有の強みをシステム開発においても発揮していきたいですし、オールパナソニックの総合力も積極的に活用しながらお客様から評価される新たな商材を投入していきたいですね。

私自身キャリア入社なのですが、パナソニックという会社だからこそ手がけられる規模の大きさ、それに伴う世の中への貢献範囲の広さはモチベーションになっています。私たちの技術が直接多くの人の目に触れ、心を動かし、そして社会に貢献できるというやりがいを感じられる環境で、お互いに切磋琢磨しながら成長していきたいですね。

未知なることも多いシステム開発分野において、私たちには絶対的な経験とスキルがまだまだ不足しています。それは逆に言えば、当社にこれから入社いただく方々のシステム開発スキルを活かせる余地が多分にあるということに他なりません。照明には住宅の室内を照らすだけでなく、ビルをはじめとした建造物や街全体など、人が行き交う空間そのものを華やぎや心地よさで彩る無二の力があり、私たちはそれらを目の当たりにできるという大きな魅力があります。「技術者としての成長」を共に果たし、ぜひステップアップを果たしていただきたいと思っています。