パナソニックの人 松村 透

仕事場と松村 透さん

世界中に仲間をつくって、
未来を変える
エナジーになりたい。

営業・営業企画 松村 透

「『配慮はしますが、遠慮はしません』。面接で入社後の対応をそう告げられたのが、印象的でとても嬉しかったのを覚えています」。松村は、就職活動の頃を振り返った。腕に障がいがある松村は、特別扱いされるのが辛いという。多くの選考では自身の障がいについてうまく説明できないこともあった。また、障がいのあることを明示したとたんに「障がい者採用」に変更されたこともあった。ところがパナソニックでは障がいがあることを明示したが、他の学生と同じ選考プロセスだった。そして現在、入社2年目。「面接の時に聞いていた通りです。障がいが理由で、他の社員と対応が違うと感じたことはありません」。

社内でノートPCに向かう松村さん

松村が配属されたのは、パナソニックエナジー株式会社の営業本部 戦略企画部。組織の要として営業本部を潤滑に運営し、前線で営業するメンバーをサポートすることが役割だ。そのなかで松村は、毎月開催される合同集会の運営・資料作成、そして組織力を高めるための風土醸成業務を担当している。最初は組織のことも、営業の知識もなく、言われるがまま資料をまとめていた。当然、資料の内容や数字に対する上司の質問には答えられない。「自分自身で理解できてなく、情けなくて悔しかったです」。

以降、分からない内容は腹落ちするまで調べ、それでも分からなければ先輩に聞いた。経験したことのない営業業務を理解するのが難しくて、聞いて聞いて聞きまくった。まわりはみんな、忙しくても快く教えてくれた。新人ということはあったかもしれないが、特別扱いされていないことは肌で感じた。「結果的にはいろいろな方とコミュニケーションすることができ、顔も早く知ってもらえた。会社のこと、営業のこと、販売数字の意味するものなど、いち早く覚えることもできた。もしかしたら、それが上司の狙いだったのかもしれない」。

戦略企画から、数年後には前線営業へ。ゆくゆくは一人前の営業として海外駐在へ。思い描くキャリアパスの先に見えるのは、松村が共感している会社のミッションだ。「幸せの追求と持続可能な環境が矛盾なく調和した社会の実現」。その達成にはみんなが協力し合い、足並みをそろえて大きなエナジーにしていく必要がある。だからこそ、グローバルなフィールドに出て世界中に仲間をつくれるような人間になりたい。そこにはサッカー少年だった松村が憧れていた元日本代表で引退後、夢を探しに世界各地を旅したアスリートの影響があった。「夢って大きい方がいい。日本だけに視野を閉じ込めておきたくないんです」。

社内で打ち合わせをする松村さん

松村の視野は、少年の頃から世界へ向いていた。中学の時にはオーストラリアへホームステイに行き、習っていた英会話で培った語学力を使って交流したり、現地の文化に触れたり、雄大な自然に感動したりした。大学は国際教養学部を選択。各国の歴史や文化、国際関係など、基本すべての講義が英語だった。1~2年次は海外からの留学生が集まる寮に入り、いろいろな国の学生と交流した。必須だった留学はスペインへ。世界中から、スペイン語を学びたい学生が集まる街だった。第2外国語としてスペイン語を選択していたのが理由だが、スター選手が集まるサッカーリーグを観戦できるという思いが強かったのも否めない。留学生の仲間たちとは毎週末のようにサッカーをして、ひとつのボールを追いかけた。国も、人種も、文化も、宗教も、障がいの有無も関係なく、同じ方向を向いて熱くなれる。心底たのしいと思った。

そして、いつかグローバルなフィールドに立つことを目標に、松村は就職活動を進めた。だが、ちょうど新型コロナウイルスの感染拡大が始まったタイミング。企業説明会も面接試験も、すべてオンラインで行われた。思うように動きが取れないなか、企業情報をかき集め、事業内容やビジョンを研究し、辿り着いたのがパナソニック。世界中に拠点をもち、可能性が大きく広がっていると感じた。人を大切にする文化や、企業を社会の公器ととらえる理念にも共感した。そして大きく背中を押してくれたのは、「配慮はしますが、遠慮はしません」という言葉だった。いろいろな人が、ひとつの目的に向かって仕事ができそうだと感じた。

笑顔で話す松村さん

パナソニックにはキャリアパスを柔軟に描ける制度がある。挑戦をサポートしてくれる風土もある。自己成長の機会が多くあるのが嬉しい。たとえば語学や専門分野まで、さまざまな研修を受けることができる。松村が取り組もうとしているのは、もちろん「営業」の研修だ。今後、前線営業に出れば財務や契約、貿易、法務の知識だけでなく、交渉力や分析力、マーケティングなどのスキルも必要になってくる。海外駐在のことを考えれば、ビジネス英語も磨いておきたい。夢の実現に向けて貪欲に取り組むつもりだ。まだ入社2年目。でも世界のフィールドへ歩み出す準備は、もう始まっている。

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