パナソニックの人 安福 丈二

仕事場と安福 丈二さん

電材セールスの、
新たなビジネスモデルをつくりたい。

営業・営業企画 安福 丈二

就職活動が始まってからも、安福丈二は自分に合う仕事を見い出せずにいた。会社訪問の帰りに立ち寄ったカフェで、コーヒーを飲みながらぼーっと考えごとをしている時、ふと自分のいる空間の居心地の良さに気付いた。「何だろう!?この落ち着ける雰囲気は。照明のせいか?天井の高さか?」良くは分からなかったが、誰かが考え、計算してつくり出されたものであることは分かった。彼のなかに、突然、空間創造への興味が湧いた。そして、家、学校、オフィス、店舗...人は人生のほとんどの時間を「つくられた空間」のなかで過ごしていることに思い至り、ハッと思った。「ならば、人が快適に過ごせる空間を創造することは、めちゃくちゃやりがいのある仕事なのでは?」と。その時、ようやく彼の進路が定まった。

机に向かう安福 丈二さん

空間創造に関わる多くの商材を持つパナソニックに目が止まった。そしてOB訪問の後、先輩とその上司の方と話をする機会に恵まれた。部下の仕事ぶりを、ほめたり茶化したりする上司の眼差しは温かく、愛情を感じた。同時に部下の上司への真っ直ぐな信頼も感じて取れた。「こんな人たちと一緒に、空間創造の仕事に携わってみたい」。彼は素直にそう思った。

入社後、配属されたのは静岡電材営業所。「現場を見て来い」が、上司の口癖だった。彼は、毎日さまざまな建築現場を訪ねた。そこで働く施工会社や建築会社の人と話をし、取り扱う商品について意見を聞き、少しずつ営業の仕事を身に付けていった。

入社3年目の時、宿泊施設の案件を担当。彼がこれまでに経験したことのない大型物件だった。案件の発注者である施主、施設の設計を考える設計事務所、工事を請け負う施工会社、建築資材などを扱うパナソニックが一堂に会して頻繁に打合せが行われた。「いいものをつくりたい」。その想いはみな同じであったが、いざ形にしようとするとそれぞれ想いが強いがために、「ああしたい」、「こうしたい」のボールが飛び交った。彼は、調整役に回ることに。「したいこと」と「できること」が噛み合わない時は、「どうしたらできるのか」、設計、施工それぞれの考えを聞き、踏み込んだ議論をしながら一つひとつ整理していきました。

虹色に光るスクリーンを見る安福 丈二さん

そうして、紆余曲折はあったものの、みんなが納得のいく物件が完成した。「関係者の想いを聞いてまとめるという、本当の意味でお客さまに寄り添った営業ができたのではないかと思います」と彼は振り返る。それまで、自分の想いをお客さまにぶつけて商品を提案する「猪型の営業」がベースだった彼は、この仕事を機に大きく成長した。

現在は、東京広域電材営業所に所属。コンセントなどの配線器具から照明器具、太陽光発電システムまでさまざまな電材商品を、主に首都圏のお客さまに提案・販売している。すでに取引のある担当の電材販売代理店に営業をするだけでなく、施工会社や設計事務所などにアプローチしたり、時には電材商品を実際に使っていただく施主に直接提案することも。「お客さまの話を聞いているうちに、お客さまが気づかなかったニーズを発見することがあります。そうした潜在ニーズに応える提案をすることで商品を採用いただけたり、『ありがとう』と感謝していただけるところが、この仕事の最大の魅力ですね。また、自分の責任において主体的に活動させてもらえる部署の環境のおかげで、成功も失敗もさまざま経験することができましたし、私にとってやりがいや楽しさにつながっています」。

光るスクリーンについて説明する安福 丈二さん

彼は、入社以来、ずっと目標にしてきたことがある。それは、「安福さんだから買いたい」。そうお客さまに言っていただくこと。そのために、いつも現場に出向き、お客さまである施工会社や設計事務所などとコミュニケーションを取り、人間関係を築いてきた。今、彼は新たな目標を抱いている。「『安福さんがいなくても買いたい』と言っていただけるしくみをつくることが、これからのテーマです。パナソニックがずっと世の中のお役に立てるよう、新たなビジネスモデルを構築していきたいと思っています。また、いつかは、この会社のトップからしか見えない景色を見てみたいですね」。彼は、少し照れながらも真顔で語った。

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