パナソニックの人 飯塚 ちひろ

仕事場と飯塚 ちひろさん

地球にやさしいモノづくりと
安定したサプライチェーンの両立を実現したい。

調達 飯塚 ちひろ

安全性や品質・コスト・納期などあらゆる角度からの改善が繰り返されながらモノづくりの現場は日々進化、そうした努力の積み重ねによって、優れた製品を生み出す生産性の高い活動が維持される。そして、そこには決して答えやゴールが存在しないことを飯塚ちひろは新入社員研修で知った。

「研修の一環として自社工場だけではなく、グループ会社やお取引先の工場も見学しました。私が担う調達という職種は工場のラインやそこで働く方々の業務を止めてしまう可能性があることを実感し、身が引き締まる思いでしたね。そして、開発や営業だけではなく、生産現場のたゆまぬ努力が加わってこそ品質・コスト・納期の面でお客さまに価値ある商品をお届けできます。そのプロセスを絶対に止めないためにも、モノづくりへの尊敬を忘れず、日々、調達業務に取り組んでいます」。

仕事中の飯塚さん

調達という職種は、商社や外部メーカーなどを通じて製品に使用される数千にもおよぶ部材を手配し、安定供給を実現するのがミッションだ。指定期日までに部材を確保して生産工場に送る段取りを組むというシンプルな業務ながらも、極めて責任が重いと語る。「レッツノート(ノートパソコン)を何月何日までに何台生産するというオーダーがあるとします。数千を越える部材に対し、組み立てる順番や生産ラインの稼働計画が設定されていて、調達はその詳細な計画に沿って部材を手配します。もし、なんらかの事情で手配が滞れば生産プロセス全体がストップ、最悪の場合、納品トラブルなどでお客さまにご迷惑をかけてしまうことからも、非常に重要な役割だと自覚しています」。

そうした憂慮を部材の大量注文やストックをすることで回避できるかというと、それは現実的ではないという。「調達はコスト管理が重要です。いつ使うか分からない部材を大量に買って保管することは経営ロスになりますから」。また、調達は外部メーカーや市場全体との関係構築によって成り立つと話す。「たとえば、生産計画が変更となり、部材の納品日変更などを外部メーカーさまにお願いする際は、密なコミュニケーションをとりつつ、生産工場の動きとも足並みを揃える対応が必要となってきます。また、私たちと外部メーカーさまの双方が納得できる落としどころを見つけていくのも調達の大切な仕事のひとつです」。

会話する飯塚さん

製品を構成する部材についての会議にも積極的に参加、社内の技術担当者との交流も多い。時には部材変更によるコストダウンや部材供給の安定性につながるかについて意見することもあるそう。また、調達は社内外の人と関わる機会も多く、コミュニケーション力も求められる仕事だという。入社以来、先輩や上司から交渉のノウハウを吸収し、調達のエキスパートとして着実にステップアップを続けている飯塚にもどうしても敵わない相手がいる。「部材の供給や物流に大きな影響をもたらす天災だけは予測がつきません。国内外で地震や洪水が起きた時などは、調達部門に緊張が走ります。外部メーカーさまの従業員の方々や工場、倉庫は無事だろうか?と」。

また、世界情勢にもアンテナを張る必要がある。「大都市のロックダウン、世界的な部材・材料の市況、地政学リスクなど、気にすべきものは本当にさまざまです。そのため新聞やニュースを常にチェックし、世界の動向を気にかけています。『調達は広い視点で物事を見て、サプライチェーンをデザインする仕事』。かつて上司から言われたその言葉が身に沁みます」。

パナソニックブランドに携わることは、誇りであると同時にプレッシャーとなる時も。「部材そのものは、さまざまな会社のものであっても、それが組み上げられ、ひとつの製品として世に出る時はパナソニック製品です。何か不具合が起きれば私たちの責任ですし、外部メーカーさまにとっても不利益になりますから」。

笑顔の飯塚さん

飯塚は学生時代、スリランカとインドネシアでのボランティア活動に参加したことがある。「水しか生活インフラがないような場所で家づくりの活動に参加しました。現地の方が住む家をモルタルやブロックを使いながら建てました。2週間程度の滞在でしたが、お別れの時の現地の方の笑顔が忘れられません」。遠く離れた異国の地で、モノづくりがもたらす幸せを目の当たりにした飯塚。パナソニックへの入社動機とこれからの夢をこう語る。

「人のくらしに根差した商品をつくるメーカーであること、さらに環境問題とモノづくりという2つのテーマに取り組めることが魅力でした。今後の目標はサプライチェーン全体でモノづくりに関する環境負荷を小さくすることへの貢献です。調達の目線で考えるならば、ひとつの部材が完成し工場に届くまでに排出される二酸化炭素量や生産に要するエネルギー資源などが気になります。そういったデータを割り出し、モノづくりの上流工程を担う外部メーカーさまと共有することで、モノづくりに対するお互いの意識やノウハウを高めていけるといいですね。世界中のお客さまに価値をお届けするパナソニックだからこそ、モノづくりとサプライチェーンにおけるさまざまな課題と正面から向き合うことが、社会をより良くすることにつながると思っています」。

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