暮らしに欠かせない配線器具を通して社会を支え、豊かな未来を創る
照明やスイッチ・コンセントといった配線器具を中心とした電気設備の分野で住宅、オフィス、ホテル、商業施設、スポーツ施設など社会を構成するあらゆる"くらしの空間"で事業を展開しているパナソニック株式会社 エレクトリックワークス社。そのマザー工場である津拠点では、配線器具の開発・製造を中心に火災報知器やインターホンなどのセキュリティ商品、電動工具といった幅広い商品を取り扱っています。特に配線器具は、パナソニック創業商品として売り出された「アタッチメントプラグ」をルーツに100年以上の年月をかけて安全性・機能性・デザイン性を進化させてきました。現在では80%を超える国内シェアを誇り、社会インフラになくてはならない存在となっています。
本記事では同社のマザー工場である津拠点を特集します。第1部では各部門から集まったメンバー3名による座談会。第2部では、人事担当者のインタビュー。さらに第3部では、拠点のある三重県津市について。津拠点で働く魅力ややりがいを、現場のリアルな声で紹介します。
目次
社員座談会:津拠点で大切にしているモノづくり思想のもとスキルと品質を磨き上げる!
座談会参加者プロフィール
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Y.S
パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社 品質革新センター 製品法規・環境部 技術法規推進課
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N.M
パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社 電子・システム商品技術部 電子技術開発課
※現在は電材三重に出向し、出向先での業務も兼務
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S.M
パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社 津部品部 製造技術・品質課
「五設一体思想」により、スピーディで合理的な商品開発を実現。
津拠点で働くやりがいについて教えてください。

私は設計を担当しています。家電など大型の製品ではパーツごとに設計担当が分かれますが、津拠点で扱うスイッチ・コンセントなどの配線器具は一人の設計者が最初から最後まですべて担当するため、完成品になったときの喜びはひとしおです。スイッチにもさまざまな種類があり、センサー付きタイプならどのような動きに反応させるのか、取り外してリモコンになるタイプならどんな形・分厚さにすると使いやすく&すっきり収まるのかなど設計者のアイディアを詰め込めるのが面白いですし、自身の成長につながっています。

私は他拠点から製造技術部門の責任者として異動してきました。津拠点に来て感じたのは、若手社員に活気があること!皆いきいきと仕事をしていますね。人材育成プログラムの一環として無料で利用できる研修動画があり、それを活用した勉強会を現場の発意で開催するなどとても意欲的。私も参加していて、上司も部下も関係なく詳しい人が教え合う場が生まれています。

また、津拠点では昔から受け継がれてきた「五設一体 思想」があります。これは商品づくりの段階でモノづくりのことも考え、各部門が同時に商品開発を進める津拠点独自の思想。通常は、企画→商品設計→工法設計......と順にバトンを渡していきますが、もし商品設計で考えられた内容に工法設計で問題が発生すると、再び商品設計への手戻りが発生します。
津拠点ではこの手戻りをなくし、スピーディで合理的なモノづくりをするため、「マーケットニーズ・設計」「商品設計」「工法設計」「設備・金型設計」「工程・管理設計」が最初から一堂に会し、一体になってモノづくりを進めるんです。そういった環境で商品開発に携われるのもやりがいの一つです。

実際、他部門とのやりとりはかなり多いですね。ほぼすべての建屋が渡り廊下で接続されているので、気軽に互いの現場を行き来して問題点を早い段階でクリアにできる。日常的にやりとりしているので、自然と自分が担当する工程の前後の知識も身につきます。

製品法規では製品そのものだけでなく製品を作るプロセスも規制されています。具体的にはノギスなどの検査設備なども規制されています。しかし製造工程を実際に見てみないとわからない点も多く、そういった際に「ラインを見せてもらえますか?」と聞くとどの部門の方も快く見学させてくれますね。「五設一体思想」がベースにあるため横のつながりが濃く、モノづくりに対する思いを皆が共有できていると思います。
一人ひとりのプライベートを尊重してくれる環境
津拠点の働きやすさはどうですか?

保育園と小学校に通う子どもがいるのですが、自分の裁量で働けるため仕事と家の用事の両立はしやすいですね。保育園への送迎やPTAの旗振り当番など「半休を取るほどじゃない」用事の際にはフレックス制度を活用。周囲もそういった働き方に対してウェルカムな雰囲気で、とても助かっています。

それは私も強く感じますね。先日、中学生の娘の学校行事があり有給取得を上司に申し出たところ、「私たちは、そのために働いているんですよ。ぜひ休んでください」と温かい言葉をかけられたんです。部門に関わらず、プライベートを尊重する考え方が浸透していると思います。

有給取得や定時退社も徹底されています。「有給、ちゃんと取ってください」「今日は定時退社日です」とやさしい"圧"もありますし(笑)。従業員が大切にされていると感じますね。年休取得目標は21日あり、グループ会社の中でも多い方ではないでしょうか。
グルメもレジャーも文化施設も。プライベートが充実する街!
津での暮らしや休日の過ごし方について教えてください。

平日は終業後、工場内にある体育館でバドミントンを楽しんだり、帰宅後にジムに行ったりしています。休日はドライブしたり水族館に遊びに行ったりすることも。うなぎ、天むす、松阪牛、地酒など美味しいものがたくさんあり食べ歩きも飽きません。地元の魚や野菜も新鮮なものが安く手に入るので、自炊も楽しんでいますね。車を所有している人が多いせいか、家賃だけでなく駐車場代も安い!静かな穏やかな街で、治安も良いと思います。

子育てがしやすい地域で、区画内にも子育て世帯が多数。保育所は第一希望にすぐ入れましたし、子ども医療受給者証も18歳まで使えます。車社会のため交通量は比較的多めですが、小学生の通学ルートはきちんと歩道がある上、地域の人が見守りをしてくれるので安心です。近隣には博物館や総合学習センターもあり、教育にも熱心な街だと思います。

実は三重県って、遊べるスポットがとても多いんです。アンパンマンこどもミュージアム、鈴鹿サーキット、志摩スペイン村、鳥羽水族館、ナガシマスパーランドなど子どもの年齢に応じていろいろ遊びに行きましたよ。新名神高速道路へのアクセスも良く、京都に遊びに行く際も津ICから京都東ICまで45分ほどで移動できるんです。高速道路、近鉄電車など京阪神、名古屋への交通の便も良いエリアではないでしょうか。
モノづくり全体を捉えながら、大きく成長できる
読者へのメッセージをお願いします。

自分が担当する工程だけでなく、前後の工程を広く見ながら、いかに品質の高いものをスピーディにつくれるのかを考えられるのが津拠点のモノづくりの醍醐味だと思います。もちろん全体に関わる分だけ大変さも増しますが、それ以上のスキルアップとやりがいを感じられるはず。他部門とつながり、学び合い・教え合いを通して成長したい方にぜひ興味を持ってほしいと思います。

私も同感です。津拠点は「皆でモノづくりをする」気持ちが強い拠点。それは製造現場だけでなく、私が所属している品質革新センターでも一人の意見に皆がしっかり耳を傾けて、サポートする文化があります。私も製品法規の知識がほとんどない状態で入社しましたが、日々挑戦できているのは、このあたたかな環境のおかげ。挑戦してみたい!という方と一緒に働きたいですね。

津拠点では一人が関わるモノづくりの範囲が非常に広い。だからこそ、その人にしかない知識・経験が生きるシーンが必ずどこかにあると思うんです。パナソニックグループ全体が今以上に、世の中に喜んでもらえるモノを適正価格でお届けするためには、各拠点で独自に進化・発展した技術を横展開して、互いの"モノづくり力"を高める必要があると私は考えています。そのためにも、多様な知識・経験を持った人の力が必要です。一緒にモノづくりの可能性を追求できる方に、ぜひ津拠点に来てもらいたいと思います。
人事担当者インタビュー:国内シェア80%以上。その信頼は創業からの「モノづくり哲学」にある
プロフィール
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O.T
パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社 電材&くらしエネルギー事業部 人事・総務部 人事・労政 人事企画課
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K.Y
パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社 電材&くらしエネルギー事業部 人事・総務部 電設資材BU人事 電設資材人事課
金型・設備づくり、部品づくり、組み立てまで。「一貫内製化」により高い品質を実現
拠点の特長や魅力、職場の雰囲気について教えてください。

配線器具は、パナソニック創業商品として売り出された「アタッチメントプラグ」をルーツとして100年以上の年月をかけて安全性・機能性・デザイン性を進化させ続けてきました。現在では80%を超える国内シェアを誇り、一般の住宅だけでなくオフィスや公共施設など建物にはなくてはならない商品になっています。万一、当拠点の製造が止まると国内で建物が建てられなくなるとも言われていて、重大な供給責任を担っているのです。

これほど高い信頼を得ているのは、モノづくりへの強いこだわりがあってこそ。スピーディかつ合理的なモノづくりを実現するために受け継がれてきた「五設一体思想」だけでなく、金型・設備づくり、部品づくり、組み立てまでを工場で一貫して行う「一貫内製化」にもこだわり、安心・安全で高品質なモノづくりを実現してきました。人々の暮らしや安全を支える商品ならではの、高品質・安定供給のための「モノづくり力」の高さを追求し続ける姿勢こそが、津拠点の魅力です。

職場の雰囲気としては、「物をつくる前に人をつくる」という創業者の言葉がある通り、まさに人を大切に育てる文化が根底にあり、教え合い・学び合いが盛んです。実際に技能育成のための人材育成プログラムなどを実施。製造ラインの新入社員が熟練の技術者から直接学べる機会を設けたり、キャリア採用者の技術向上のための無料で利用できる動画研修や技術研修なども充実させたりと人事部門としても力を入れています。会社発信の制度だけでなく現場発意の勉強会なども盛んで、キャリアや年齢に関わらず、のびのびと学び合う姿が見られます。
そういった教え合い・学び合いを活性化させるための職場の相互コミュニケーション強化や自由闊達な組織風土醸成を目的に、各部門で行っているのが「フラットーク」。フラットークでは、毎月さまざまなテーマについて上司・部下関係なく雑談をします。「安全」「コンプライアンス」といったお堅いテーマだけでなく「今年のGWどこ行く?」のようなカジュアルなテーマになる月も。立場の違いを越えてお互いを知り、信頼関係を深めることでより一層の教え合い・学び合いの風土が醸成されています。
津拠点で培った"モノづくり力"を海外へ!
今後の展望について教えてください。

主力事業である配線器具を中心に海外展開を加速しています。実際にインド・トルコ・ベトナム・タイ・インドネシア・台湾では各国内シェア1位を獲得。これからはインド・トルコ・ベトナムの3か国を中心としてさらなる事業拡大を計画中です。多様な地域でモノづくりを行う上で重要になるのが、やはり安全性・信頼性です。そのために海外でも技術支援を積極的に行い、津拠点で受け継がれてきたモノづくり思想や磨き上げられた高い技術を世界中に拡大しています。
私たちが大切にしているのは、現地の暮らしや文化に寄り添う"現地主導"のモノづくりです。そして私たちは、現地の人々と共に成長することを目指しています。技術支援を通じて現地の技術者を育成し、モノづくり力の向上を図り事業の発展に貢献し続けます。
多様な経験・知識を活かし、私たちと共に成長してほしい
どのような人材が、活躍できますか。

私たちの「モノづくり力」に共感し、共に成長を目指せる方です。津拠点は、創業の流れを汲む商品とモノづくり哲学が大切に守られてきました。しかし、守るだけではなく進化も重要です。あなたが持っている知識・経験をぜひ津拠点で活かしていただき、「モノづくり力」を互いに高め合えればと思います。
実際にキャリア採用や社内公募、新卒採用などでたくさんの新しい仲間が加わり、多様なスキル・知識・経験を活かし津拠点でご活躍いただいています。共に「モノづくり力」を高め合い、未来を切り拓く仲間が増えたら嬉しいですね。
はたらく・暮らすことの魅力:都会の便利さと自然の豊かさを兼ね備えたON/OFFどちらも充実した日々を送れる場所
津市は言わずと知れた三重県の県庁所在地で、南北に長い三重県のほぼ中央に位置しています。市の面積は県内でもっとも広く、東は伊勢湾に面した港町、西は奈良県との県境に山深い自然が広がり、一年を通じて四季の変化を感じられる街です。津拠点からも伊勢湾を望むことができます。豊かな自然だけでなく都会の利便性も兼ね備えていて、電車で名古屋へは約45分、大阪へは約85分とアクセスもスムーズ。伊勢自動車道・新名神高速道路を使えば、京都・名古屋まで約60分で移動することができます。さらに、中部国際空港 セントレアにはフェリーで約45分。空路利用のしやすさも特長です。
従業員の6〜7割が自家用車で通勤中。敷地内には駐車場も完備されています。
地元産のコシヒカリや新鮮な海の幸が楽しめる食堂も!
社員同士のコミュニケーションの場としても役立っているのが社員食堂。とくに人気なのは魚を使ったメニューで、アジフライなど日替わりで美味しい魚が楽しめます。地元産のコシヒカリも自慢の食材の一つ。食堂とは別フロアにカフェもあり、カロリー控えめのワンプレートランチ、安くて手軽に食べられるパスタなどを楽しむことができます。ちなみに、ちょうど本州の真ん中あたりに位置する津拠点では、食堂のうどん・そばのだしは関東風・関西風が日替わりで提供されています。また味噌汁も白味噌・赤味噌を選べ、従業員の味の好みにやさしく寄り添ってくれます。
また、津拠点のショウルーム「TRUST FACTORY TSU」では創業のルーツとなるアタッチメントプラグからの配線器具の進化の歴史、最新の配線器具ソリューションなどが見学できます。実は100年以上経った現在も同じ姿のまま生産されているアタッチメントプラグの実物や最新の配線器具の裏側など、見どころがいっぱい!
夏には毎年サマーフェスタを開催。各部門が持ち回りで担当し、趣向を凝らした出し物が催されます。従業員とその家族、近隣住民の方々が参加。地元・三重高校のダンス部によるパフォーマンスなど大いに盛り上がります。
*所属・内容等は掲載開始当時のものです。
私は製品法規を担当しています。製品や品質保証プロセスが法規に則ったものになるよう設計・製造など各部門の支援をする仕事です。入社して2年経ちますが、法律・規則がまとめられた分厚い本の数々と向き合って勉強の日々が続いています。大変ですが知れば知るほど面白いんです。最近は、拠点の方々が持つ法規へのネガティブイメージを変えたい!と勉強会や展示会の企画&運営に挑戦。上司に勉強会を提案した際には「いいね、やってみよう!」と即決してくれました。手を挙げるとわりと何でもやらせてもらえますし、評価にもつながるので、やりがいは大きいですね。