パナソニックの#はたらくってなんだろう
新しい価値を技術で形に。パナソニックブランドの誇り

「食」「家事」「美容・健康」など、くらしの根幹をなす事業領域を中心に家電やサービスを展開しているパナソニック株式会社 くらしアプライアンス社。なかでもビューティ・パーソナルケア事業部は、技術力と顧客志向を強みに国内外でシェアを伸ばしています。事業部を代表するビジネスユニットの独自性やビジョンについて、「ビューティ」「パーソナル」「デバイス」の3つのビジネスユニットのブランドマネジメント部長にお話を伺いました。
プロフィール
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神本 暁
パナソニック株式会社 くらしアプライアンス社
ビューティ・パーソナルケア事業部 ビューティビジネスユニット ビューティブランドマネジメント部 部長 -
川治 久邦
パナソニック株式会社 くらしアプライアンス社
ビューティ・パーソナルケア事業部 パーソナルビジネスユニット パーソナルブランドマネジメント部 部長
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鉄石 謙太朗
パナソニック株式会社 くらしアプライアンス社
ビューティ・パーソナルケア事業部 デバイスビジネスユニット デバイスブランドマネジメント部 部長
目次
成長市場で「Panasonic Beauty」をさらなる高みへ
はじめに、ビューティビジネスユニット(以下、ビューティBU)の事業概要を教えてください。
貴社ならではの強みは、どんなところにあるでしょうか。

まずは、オンリーワンの技術を持っていることです。ドライヤーに搭載された「ナノイー」が代表例ですが、こうした技術を搭載することで、髪を乾かすだけではなく髪にうるおいを与えるといった付加価値をお客様に提供できます。
また、1937年に初代のドライヤーを販売して以降、80年以上も改良を続けてきたからこそ蓄積された技術の知見やブランド力も当社の強みです。
もう一つの強みは、顧客理解を徹底しているところです。洗濯機や冷蔵庫のような必需品と違い、美容家電はなくても生活ができる「必欲品」です。だからこそ、「この商品が自分には必要だ」とお客様に思っていただける商品を開発するためにも、顧客理解のプロセスを非常に大切にしています。
そうした強みを支える組織の特性はありますか。

これはビューティ・パーソナルケア事業部全体で共通ですが、2022年からBU制を敷いて、それぞれのBUのなかに商品部とブランドマネジメント部を構えています。つまり、製造、設計、開発、商品企画、マーケティングの機能がBU内にそろっているのです。こうした体制を生かし、商品企画段階から全職種で連携して戦略を練っていますし、「お客様に受け入れられるか」といった視点を持って商品の企画や開発に取り組むことができています。
新しいチャレンジやキャリアの幅を広げることも可能
ビューティ事業の今後の展望について教えてください。

「Panasonic Beauty」のブランド認知度は高まっており、日本国内においては美容家電のリーディングブランドという自負を持っています。今後はプロダクトとあわせて新しい価値をお客様に届けられるように、スマートフォン向けアプリや新サービスを開発中です。
また、海外においては、日本人と毛質が近いアジアのお客様を中心に、私たちの商品や商品が提供する付加価値をもっと届けていきたいという思いがあります。事業を通して、「一人ひとりが輝く美しさと健やかさを、私たちの技術で。」というビューティ・パーソナルケア事業部のミッションを、世界で実現していきたいです。
今ビューティBUに参画する魅力としては、どのようなことが挙げられますか。

男性や若年層における美容意識の高まりに伴い、美容家電のターゲット層は大きく広がっています。人口減少社会のなかでは数少ない成長市場だからこそ、新しいチャレンジもしやすいと思います。
ビューティBUには、設計、開発、商品企画、マーケティングの職能がそろっており、希望によってキャリアの幅を広げることも可能です。実際、技術やマーケティング出身の商品企画担当がいますし、海外志向があれば海外マーケティング担当として仕事ができるチャンスもあります。
世界にインパクトを。パーソナルBUが創造する新たな価値
パーソナルビジネスユニット(以下、パーソナルBU)の事業概要を教えてください。

男性用電気シェーバーやボディシェーバー、ヒゲトリマーなどの「メンズグルーミング商品」、電動歯ブラシやジェットウォッシャーなどの「オーラルケア商品」、プロの理美容師向けの「業務用バリカン、トリマー」の、3つの領域で事業を展開しています。シェーバーやジェットウォッシャーは、国内ではリーディングカンパニーとして存在感を示していますし、業務用バリカンは軽くて使いやすい点や切れ味が評価され、欧州でも人気を博しています。
パーソナル事業の強みや特色は、何だと思われますか。

まずは、長年にわたって築かれたパナソニックブランドへの信頼性です。国内においては、幅広い販売網により、多数のお客様との接点があります。また、高価格帯のシェーバーのほとんどは彦根工場で製造しており、「Made in Japan」の技術力・品質には自信を持っています。
2022年からBU制に移行し、商品の企画からマーケティング展開まで一貫性を持って取り組めるところも強みだと思います。商品企画担当者が商品の企画仕様を決定する際に、技術開発部門だけでなく、国内や海外のマーケティング担当と一緒に「お客様への価値の届け方」を考え、目標設定する体制が整っています。
新しい需要を創出し、ブランドの存在感を高めていく醍醐味
パーソナル事業の国内における展望や、現在注力されていることについて教えてください。

新しい需要を創造してNo.1のポジションを獲得することが私たちの重要なミッションなので、近年は若年層を中心にケア意識の高い男性に選ばれるブランドづくりに力を入れています。高校生や大学生が最初に手にする「ファーストシェーバー」や「ボディトリマー」、ヒゲを剃りながら化粧水を浸透させる「スキンケアシェーバー」などは、その一例です。なかでも2023年9月に発売した「ラムダッシュ パームイン」は、次世代のシェーバーとしてお客様から高く評価され、グッドデザイン賞をはじめ、さまざまな表彰もいただきました。
また、美顔器を購入する男性が増えており、ビューティBUとパーソナルBUの領域や顧客層が重なってきていることもポイントです。今後はビューティBUと連携しつつ、パーソナルBUの知見を生かして、男性特有のヒゲや髪、頭皮、体毛などに特化した商品開発などにも取り組んでいきたいと考えています。
一方、海外においてはいかがでしょうか。

海外の売り上げの多くは中国が占めており、文化や価値観、身体的特徴が似ているアジア圏に関しては、国内と中国の事業を強化していくことでシェアを伸ばせると見込んでいます。
一方で、シェーバーやトリマーの市場規模が大きい欧米では、まだシェアが低く、より一層ブランドマネジメントを強化して独自の立ち位置を築かねばなりません。欧州のヒゲ文化に対応したグルーミング機器を開発したり、「ラムダッシュ パームイン」を「次世代シェーバー」として競合メーカーとの差別化を明確にし、新たな需要を創出する活動をさらに進めていきたいです。
パーソナルBUに参画する面白さや得られる経験としては、どのようなものがありますか。

シェーバーは成熟市場と言われていましたが、アイデア次第では新しい需要を創造できます。顧客のインサイトを探求して自らのアイデアで新しい価値を創造したい方や、グローバル市場に風穴を開けたいといった野心をお持ちの方にとっては、チャレンジングでやりがいがある仕事だと思います。
私たちのメインのターゲットである男性は、女性に比べてブランドスイッチしにくく、一度気に入ったものを使い続ける傾向があります。男性に選ばれ続けるためのブランディングに取り組むなかで、ターゲットユーザーを特定し、インサイトを探り、戦略的にアプローチするノウハウを得ることができますし、施策や商品がお客様に喜ばれたときには大きな達成感が得られると思います。
AIやEVの普及も追い風に。需要高まる水と空気のデバイス
デバイスビジネスユニット(以下、デバイスBU)の事業概要を教えてください。

事業部のなかで唯一BtoBの生産財を扱っているBUで、3つのデバイスを展開しています。まず1つ目が、給湯機などに搭載されている「ポンプ」です。省電力につながるモーターのDC(Direct Current)化や小型軽量化にいち早く取り組んだことがお客様に評価され、日本国内で6割ほどのシェアを獲得しています。
2つ目が、空気の浄化や脱臭、除菌などに効果のある「ナノイーデバイス」です。パナソニックのキーテクノロジーとして当社のドライヤーやエアコンだけでなく、自動車や電車、エレベーターなど社外の製品にも数多く搭載されており、2024年には累計販売台数1億台を達成しました。
そして3つ目が、電気分解によって除菌、脱臭などの作用のあるオゾン水を作り出す「オゾンウォーターデバイス」です。パナソニックのタンクレストイレなどに搭載され、これからニーズの拡大が期待される商材です。
デバイス事業の強みや特色は、何だと思われますか。

私たちの直接のお客様はメーカーになりますが、最終的にはパートナー企業様とともにエンドユーザーに対して価値を届けることを目指しているという点で、BtoCの要素を含んだBtoBの事業だと言えます。そのため、デバイスを売って終わりではなく、そのデバイスを使った先までを見据え、商品の企画開発やマーケティング活動にも携われるところが特色です。
具体的には、デバイスを搭載していただくメーカー様とともにユーザー視点での提供価値を考え、訴求するエビデンスを取得します。また、お客様からのご相談を起点に、消費者のインサイトから商品アイデアを検討する勉強会やワークショップを行うこともあります。家電の事業体に属し、ユーザーに近い視点での提案を期待されていると実感する機会も非常に多いです。
また、ナノイーデバイスは社内のBtoC向け商品に搭載されることが多いため、各商品の事業所とともにブランディング活動を行い、デバイスそのものへの信頼・認知の獲得にも関わることができます。ドライヤーなどを通して「ナノイー」の認知度が高まっており、社外のお客様に興味を持っていただきやすくなっていることも、デバイスBUの強みでしょう。
「BtoB事業の専門性+αの知見」が得られる環境
デバイス事業の今後の展望を教えてください。

デバイスBUでは、水と空気を通じて、よりよいくらしを実現し、そのお役立ちの領域をグローバルに拡大していくことを目指しています。
ポンプにおいては、給湯機や暖房機などの住宅設備機器向けに事業を拡大してきました。最近では、AIサーバーなど情報インフラの急激な性能進化による熱問題に対応する技術開発で、新たな市場への展開も進めています。ナノイーデバイスは、EV(電気自動車)社会の到来によって移動空間の快適性へのニーズが高まっている自動車業界での採用が加速しています。
今デバイスBUに参画する魅力としては、どのようなことが挙げられますか。

さまざまな業界やグローバルの市場において、私たちのデバイスの需要は今後拡大していくと考えています。強固な事業基盤のうえで新しいチャレンジができるところは、デバイスBUならではの醍醐味でしょう。
エンドユーザーを意識した商品企画やマーケティングを行ううえでは、BtoC向けのPRやマーケティング経験が豊富なグループ内の関連部門とも密に連携しています。そのため、BtoB事業における専門性+αの知見が得られて、自身の視野やスキルの幅を広げられる環境だと思います。
さまざまな業界やメーカーとの関わりを通して、各社の商品開発やものづくりに対するこだわりに日々触れられる点も、デバイスBUで事業に携わる魅力だと感じています。
出典:ビズリーチ 公募ページ「パナソニック株式会社 くらしアプライアンス社」(2024年11月26日公開)より転載
*所属・内容等は取材当時(2024年12月)のものです。
ビューティBUは、美容家電分野の事業を国内外に展開しているBUで、主に「ヘアケア」「フェイスケア」「ボディケア」のカテゴリーでプロダクトの製造と販売を行っています。
ヘアケアはドライヤーやストレートアイロン、頭皮ケア商品、フェイスケアは美顔器やスチーマーといった商品、ボディケアはムダ毛ケア商品などを展開しています。カテゴリーに特化した美容家電メーカーは数多くあると思いますが、ここまで全方位的に製品を提供している企業はなかなかないはずです。