パナソニックの#はたらくってなんだろう 事業を創り、数年先の社会に貢献。ここでしかできない電子デバイス開発

高層ビルを背景に笑顔の上田さん

モノづくりにおける労働力不足、情報化社会の進展にともなうデータ爆発、モビリティ社会における環境・安全性要求の高まりなどを背景に、継続的な進化が求められる領域に注力し、コンデンサ、小型サーボモーター、EVリレー、電子材料など、固有の材料技術やプロセス技術で特長の際立つ顧客価値を提供し続けているパナソニック インダストリー。今回は情報通信インフラや環境アプリ・車載、PCやスマートフォンなどのICT機器など、幅広い業界・世界中のお客様に対し、コンデンサなど種々の高性能デバイスで貢献するデバイスソリューション事業部の仕事について、東京開発室で管理職を務める上田史朗氏にお話を伺いました。

2024年05月

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プロフィール

  • 上田 史朗

    パナソニック インダストリー株式会社 デバイスソリューション事業部
    東京開発室 主幹

    上田さんのプロフィール画像

目次

  1. 回路設計や材料・デバイス開発で技術力を発揮し、社会に実装していく
  2. 技術の幅やネットワークを広げ、ステップアップできる環境
  3. 各分野のスペシャリストと連携し、新しいものを生み出す挑戦

回路設計や材料・デバイス開発で技術力を発揮し、社会に実装していく

笑顔で話す上田さん

デバイスソリューション事業部の事業概要についてお聞かせください。

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上田

パナソニック インダストリーにはメカトロニクス事業部、産業デバイス事業部、デバイスソリューション事業部、電子材料事業部の4事業部があります。そのなかで私が所属するデバイスソリューション事業部は、フィルムキャパシタBU、抵抗・センサBU、インダクタ・セラミックBU、導電性・アルミキャパシタBU、サーミスタ・レンズBUという専門性を持った5つのビジネスユニットから構成され、電子デバイス部品のなかでも、コンデンサやインダクタ、センサ、バリスタ、抵抗器等の製品の設計・開発・製造・販売を行っています。

生産拠点は国内に11拠点、海外はアジアを中心に9拠点、それ以外にパナソニック インダストリーとしてお客様サポート・販売拠点を国内外に50拠点設けています。

デバイスソリューション事業部での開発体制や戦略についてお聞かせください。

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上田

デバイスソリューション事業部のなかで私が所属している東京開発室や大阪府門真市にある技術開発センターでは、ビジネスパートナーであるお客様の求める性能を実現し、社会に貢献することをミッションに掲げています。5~7年の中長期で必要となる製品を見立てて、デバイス探索や材料開発を行っています。また、東京開発室では、デバイスが搭載される回路・システムの技術動向を見極め、新規デバイスの企画・開発から、セットの使われ方を含めたソリューション提案、各拠点で生産性を上げるためのDXによる仕組みづくりやCAEでのシミュレーションまで行っています。

技術開発センターでは現在、自動車やICTインフラ、ICT機器の分野に注力しています。ICTインフラでいえば、通信基地局やサーバーの部品の開発がその一例です。近年、生成AIの活用が活発になってきていますが、生成AIを使用するにはたくさんの電力が必要となります。そのために必要となるのが、大容量のコンデンサです。回路側から考えて、5~7年後の中長期でどれくらいの容量のコンデンサが必要になるか予測し、設計・開発しています。

電子デバイスの第一線を走り続けられる「技術」「人」の強み

技術開発センターの様子

技術開発センターの強みや提供価値は、何だと思われますか。

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上田

大きく2つの特徴があると考えています。1つ目は、部品だけでなく材料の段階から設計・開発している点。2つ目は、生産設備を内製している点です。

また、パナソニックがこれまで培ってきた家電や車載用リチウムイオン電池などの生産技術を取り入れられる点も大きな強みです。グループ間のシナジーを感じます。

そのなかでも抵抗器の事業は、開発を開始してから約90年の歴史を紡いできました。これほど長く抵抗器の技術で第一線を歩んでこられたのは、当社が常に新しいものを世に出し続けてきたからだと思っています。長い歴史のなかで蓄積してきたナレッジや技術はもちろん、それを支えてきた「人」という資源が、現在のパナソニック インダストリーを支えています。

技術の幅やネットワークを広げ、ステップアップできる環境

微笑む上田さん

上田さんはパナソニックグループでの設計や開発を幅広く経験されているそうですが、デバイスソリューション事業部に所属されるまでのキャリアの歩みを教えてください。

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上田

私は2005年に、当時のパナソニック、東芝、日立製作所が立ち上げたジョイントベンチャーからキャリアをスタートし、2010年にパナソニックの液晶ディスプレイの部門に移りました。

そこでは、ノートPCやタブレットなどの液晶ディスプレイの設計、開発、生産、販売を幅広く担当しました。液晶ディスプレイを海外に輸送するための梱包を設計したり、チェコやマレーシアの工場で量産化の立ち上げをしたりといった経験もしてきました。また、中国の蘇州に駐在し、中国のローカルメンバーが現地の工場を運営できるよう、中国人技術者の育成にも携わりました。

その後、液晶ディスプレイ事業の終了とともにパナソニック インダストリーへ異動となりました。

現在はどのような業務を担当されているのでしょうか。

上田さんのプロフィール画像
上田

1つが、回路側から見たデバイスの探索です。例えば、これから5年後にサーバーの電力が上がるとした場合、電力が上がった分、発熱量も大きくなります。それを冷やす手段として、送風で冷やすのか、液体に浸けるのか、5年先を見越して必要な材料を開発していく必要があります。そうした回路システムから見た場合の部品デバイスとしての要求仕様を読み解くことが、重要な業務の一つです。

新しい材料を開発するうえでは、技術開発センターは5~7年先を見据えた取り組みをしますが、各生産拠点では2~3年先を想定して材料開発をしています。こうした開発において、各拠点と技術開発センターに所属するノウハウを持った技術者とが連携し、製品の量産に向けて取り組んでいます。

もう1つが、より生産性の高い開発体制を生み出すための仕組みづくりにかかわる業務です。具体的には、工場に蓄積しているデータを分析し、開発工程の改善をするといったDXの取り組みを進めています。また、CAEを用いてシミュレーションを行い、設計や開発時間の短縮なども試みています。

技術開発センターでは社内のメンバーとのやり取りだけでなく、お客様など社外の方と打ち合わせする機会もあります。お客様のニーズがある程度明確になり、コストと開発期間が決まった状態で製品開発に着手することが多いです。市場のニーズについては、お客様に直接伺ったり、パナソニックのグループ会社の担当者に聞いたりすることもあります。

幅広い分野で吸収した技術が、目の前の製品開発に応用できる

オフィスの様子

技術開発センターで働く魅力や得られる経験には、どのようなものがありますか。

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上田

技術開発センターは抵抗器、インダクタ、コンデンサ、センサなど、さまざまな製品を扱っており、何か一つの製品に閉じてしまうことがない、「専業でない」ことが、技術者の幅を広げるうえで魅力だと思います。

社内に目を向けると、産業デバイスやメカエレクトロニクスといった領域の異なる事業部もあり、研究開発や製造技術など、自分の強みや経験を生かして領域を広げていくことも可能です。さまざまな分野の技術を吸収しながら、それらを目の前の製品開発に生かせる点は魅力だと思います。

私自身、設計から製造まで幅広く経験し、さまざまな技術の知見を身に付けたことが、新しいアイデアや発想を出す際に役立っていることを実感しています。狭く深く専門性を磨くこともよいのですが、さまざまな経験を積めたことで、幅広い分野に対しアイデアを応用できていますね。

各分野のスペシャリストと連携し、新しいものを生み出す挑戦

真剣に話す上田さん

技術開発センターでは現在、どのような人財を求めていますか。

上田さんのプロフィール画像
上田

当社は100年以上にわたって第一線でモノづくりをしてきましたが、近年では競合他社との競争が激しくなり、デバイスの小型化やさらなる品質向上が求められています。そこで、外部から人財を募り、新しい風を取り入れたいと考えています。

その前提として、デバイスの設計・開発の経験をお持ちの方に参画していただきたいと考えています。また、マインド面では、失敗を恐れず積極的にチャレンジし、新たな価値を生み出そうという気概を持っていることが重要です。これまで技術開発センターの内部になかった新しい視点やアイデアを持ち、課題に対して果敢に挑んでいける方を求めています。

技術開発センターで活躍している人財やカルチャーについての特徴はありますか。

上田さんのプロフィール画像
上田

技術開発センターには特定の分野のスペシャリストたちが集まっています。パナソニック インダストリーで長年キャリアを積んできた人もいれば、前職で専門分野に携わり、当社にキャリア入社してきた人もいます。

当社で活躍しているメンバーに共通する点として、何事にも積極的に働きかける人が多いです。

例えば、電池一つとってもリチウムイオン電池やマンガン電池など種類があり、コンデンサにもいろいろな種類があります。デバイスソリューション事業部は、開発している材料によってチームが細分化されています。そうしたチームの垣根を越えて積極的にコミュニケーションを取れる人が活躍している印象です。

担当領域は違っても、お互いが抱えている問題を意識し合いながら、自らが持つ技術やアイデアを持って積極的に働きかけることで、問題解決がスムーズに進みます。他の領域のメンバーが課題に対する答えを持っているかもしれないので、スペシャリスト同士で活発にコミュニケーションを取り、連携して新しいものを生み出してほしいと思っています。

電子デバイスの設計・開発からビジネスの創出・拡大まで携われる

最後に、この記事を読んでいる方へのメッセージをお願いします。

上田さんのプロフィール画像
上田

今は、世の中の流れが非常に速くなっていると思います。生成AIに見られるように、ものすごいスピードで新しい技術が現れては、次の技術へと移り変わっていきます。そんななか、パナソニック インダストリーでは100年以上の長きにわたり、確かな技術を培ってきました。この技術を支えてきた専門的知見を持った「人」の力で、今後もお客様のご要望や課題の解決に貢献していきたいと考えています。

当社の特徴は、設計や開発を少数精鋭で行っているところです。裏を返せば、一人一人がその分だけビジネスの創出や拡大に関われるチャンスも大きいのです。自身が開発に携わったデバイスがお客様の製品の一部として使用され、それをもとに世の中が発展していく。そんなやりがいや面白さを感じられる現場で意欲的にチャレンジしたいと思ってくださる方に、ぜひ参画していただきたいです。

出典:ビズリーチ 公募ページ「パナソニック インダストリー株式会社」(2024年3月21日公開)より転載

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*所属・内容等は取材当時(2024年3⽉)のものです。

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