パナソニックの#はたらくってなんだろう
「電気設備×○○」で広がる、ソリューションの無限の可能性

パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社(以下、EW社)は、配線器具や照明などの電気設備とデジタル技術を核としたソリューションを幅広く展開しています。快適性と省エネを両立する空間づくりの技術研究を加速し、2024年12月には東京・田町に新R&D拠点「SHIOMER(シオメル)」を開設しました。EW社が目指す未来やそのなかで働く魅力などについて、SHIOMERのコアメンバーとして活躍する2名にお話を伺いました。
プロフィール
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遠藤 大輝
パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社
技術本部 技術人材戦略部 人事課 -
中北 賢二
パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社
ソリューション開発本部 システムソリューション開発センター 総括
目次
新拠点には、ソフトウェア技術者に最適な環境がある
はじめに、SHIOMERの概要と開設の目的を教えてください。
SHIOMERの設備や職場環境について教えてください。

オフィス内は大きく3つのエリアに分かれています。ソフトウェア開発エリアにはデュアルディスプレイや昇降デスクを完備し、技術者の創作意欲の底上げを狙っています。また、お客様やパートナー様とのイベントやディスカッションを盛んに行う共創エリア、さらに落ち着いた環境で作業や休憩の時間を過ごせる集中・リラックスエリアがあります。当社がテーマに掲げている快適性と電力の効率性・省エネ性を両立した環境を整備しており、働きやすい環境の性能を評価する「WELL認証」のプラチナを取得予定です。
SHIOMERでは、商品化前のものを含む、オフィス向けのソリューションや機器を多数実装しています。例えば、照明と空調をベンダーフリーで連動させゾーニング制御を行おうとしています。また、サウンドマスキング効果のある音環境ソリューションや局所的な温熱環境改善ソリューションなども実装し、個人の好みや活動に応じた働く環境の選択や、出社状況に応じた省エネ制御、人流制御によるコミュニケーション活性化を図っています。ここSHIOMERは、それらの受容性や価値をスピーディーに検証し、お客様やパートナー様の声を直接取り入れながら、リアルタイムでより良いソリューションの実現を目指している場所です。
SHIOMERで働く方々からは、どのような声が上がっていますか。

「デュアルディスプレイで仕事がしやすい」「働き方を自由に選択できる」といった声や「会社がソリューション事業に注力していることが実感でき、やりがいを感じる」という声が多くあります。また「直接お客様の声を聞き、価値検証できることがうれしい」という声もあります。全体的に、共創できる環境・空間・立地について好評です。
事業開発の醍醐味を感じながら広がるキャリアパス
ソフトウェア技術者として、現在のEW社に入社することで得られる経験や魅力は何だと思いますか。

会社全体として「共創」をキーワードに新たなソリューションを生み出していこうと重点的に取り組んでおり、ソリューションの企画から開発、実装、展開まで一貫して携われるのは大きな魅力だと思います。これまでも技術者の顧客起点でのアイデアが事業化された事例はありましたが、今後はこの流れをさらに加速させていきます。
当社が注力している快適性と電力の効率性・省エネ性の両立は、人々の暮らしに密接に関連する分野です。生活を直接的により良くし、社会を変えるようなソリューションを自分の手で生み出す、まさに事業を開発していくチャンスがあります。
これから入社される方は、どのようなキャリアを築けるのでしょうか。

キャリア採用・新卒採用を問わず、あらゆるソフトウェア領域の技術者のキャリア形成をサポートする、「キャリアトラック」という育成体系化ツールを整備しています。若手の方にはスキル習得と専門性を深める目標・棚卸しとして、上位者には自身のさらなるスキルアップのみならず、部下やテーマメンバーの専門性を可視化し、マネジメントやプロジェクト管理に役立つツールとして活用していきます。キャリアトラックは、初心者レベルから最上位レベルまで段階ごとに設計しており、即戦力として入社された方も利用可能です。
また、マネジメント職以外にも技術リーダーやプロジェクトマネージャーといったスペシャリスト、プレーヤーとしてさらに高みを目指せる道筋も積極的に用意していきます。EW社はソフトウェア技術者のキャリアプランや希望に応じて豊富な選択肢があり、モチベーション高く働ける環境です。
今回の募集では、どのような人材を求めていますか。

一つは、事業開発の経験がある方です。その事業内容がエネルギーやWell-Beingに関連する分野でなくても問題ありません。仕事への姿勢として、自らの手で最後までやり切りたい思いを持たれている方を求めています。特に、システム設計やクラウド開発、データの可視化やデータ分析などのアルゴリズム構築関連の経験をお持ちの方を歓迎します。
当社は、意欲の高い技術者にとって最適な環境を提供します。自分のアイデアと技術で社会課題を解決したい方は、ぜひご応募ください。
多彩な人材に刺激を受けながら、未来を変えられる技術者に
まず、これまでのご経歴から教えてください。

私は、EW社の前身である松下電工株式会社の本社技術部門に、2001年に新卒で入社しました。入社当初の担当は、インターネット上で住宅の間取りを3Dで再現するソフトウェアの開発です。この開発に携わりながら、Web技術や通信技術を学びテクニカルスキルを向上させ、ネットワークや情報セキュリティなどの関連資格にチャレンジし、自己成長につなげました。その後、テクニカルスキルを生かしてさまざまなシステム開発プロジェクトに参画し、技術開発部門をマネジメントする職になりました。2021年には中国の現地R&D法人および事業部門法人へ出向し、2024年11月に日本へ帰任。現在はSHIOMERでソリューション開発の総括を担当しています。
現在は「WELL×エネルギー」のソリューションを開発されているとのことですが、それはどのようなものですか。

人が暮らす環境で考えると「WELL」は快適性、「エネルギー」は電力の効率性・省エネ性を意味します。当社では、住宅やオフィス、店舗といった人々が暮らす空間で、この2軸の考え方でソリューションを開発しています。具体的には、時間帯や人の動きなどのデータを活用した照明・空調の連動制御システムや、オフィスや店舗などの空間設計のコンサルティングサービスなどです。
従来のエネルギー事業は、太陽光パネルや蓄電池など、モノの販売が中心でした。しかし、新築住宅着工件数の減少といった日本の住宅市場環境を踏まえると、モノの販売だけで事業成長を図るには限界があります。そこで重要なのが、そうした商品にアプリとの連携やデータの利活用といった付加価値を加え、お客様の課題を解決するソリューションとして提供することです。オフィスでの快適性においては、エリアごとの目的に応じて快適性を向上させるゾーニング制御が広がりを見せていますが、エネルギーの省エネ性・効率性の向上を含め、私たちが提供するソリューションはまだまだ進化させられると考えています。
新たなソリューションや価値の創出が、社会貢献にもつながる
EW社におけるソフトウェア技術者の業務内容について教えてください。

ソリューション開発本部でのソフトウェア開発業務は大きく2つに分かれます。一つは、3~5年先の当社の事業成長を支えるための自社独自技術の開発です。最新技術を調査・研究・構築し、オリジナルの技術に落とし込みます。
もう一つは、当社のサービスや製品のプロジェクトに参画し、上記で構築した独自技術を活用してシステムやソフトウェアを開発する仕事です。どちらの担当になるかは部門の方針、重要性、必要性などの周囲環境と本人の希望を考慮し決定しますが、前者が6~7割を占めています。私たちは事業部から独立した直轄部門であることもあり、特に前者の先進的な技術開発に注力しています。
EW社で働く魅力ややりがいは、どのようなところにありますか。

EW社で働く魅力は、多彩な人材と交流できること、そして新たなソリューションの創出によって社会をより良くする一翼を担えることです。
パナソニックには長い歴史があり、さまざまなバックグラウンドを持つ多くの人材が集まっています。そんな人たちと会話を交わして刺激を受けながら最新技術に触れ、独自の技術を生み出す先行開発に携われるのは、技術者にとってこれ以上ない環境だと思います。
新たなソリューションの創出においては、自社でのR&Dにとどまらず、パートナー様となるメーカーやスタートアップ企業、大学、研究機関などの外部との共創が非常に重要です。その点で、東京・田町にあるSHIOMERの立地は恵まれており、異業種の方々とのコラボレーションを通じて、より多くの人々の暮らしを変えるソリューションを生み出せる可能性は大きいと感じています。また、EW社には配線器具など国内トップクラスのシェアを誇る商品も複数あり、それらに付加価値を足すことで社会に与えるインパクトも大きいものがあります。
私が中国で担当していたプロジェクトでは、マンションに居住するお客様から得た健康データ(血圧や睡眠など)を保険会社に送付し、健康リスクの低い方については、生命保険料の割引を提供するサービスを開発しました。物流、通信、飲料など、今後もさまざまな業種の方々とコラボレーションし、世の中を変える可能性が広がっています。そうした機会を生かし、ご自身の成長と共に、ぜひ一緒に新しい価値を生み出し続けていきましょう。
出典:ビズリーチ 公募ページ「パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社」(2025年2月27日公開)より転載
*所属・内容等は取材当時(2025年2月)のものです。
SHIOMERは、当社が今後強化していくソリューション事業の新たなR&D拠点です。名前の由来は「潮目」で、異なる文化や背景、技術を持つ方々が集まり、社会の新たな流れをつくる場にしたいという思いが込められています。
SHIOMERに期待されている役割は、世に出ていない技術をソリューションに昇華させて発信すること、社会課題を解決するためにお客様やパートナー様との共創から新しい価値を創出すること、そしてソフトウェア技術者の人財獲得です。具体的には、2027年度を目標に、パートナー様とのコンタクト数を年間約150件、新たな事業化プロジェクトを年間約10件創出することを掲げています。人財獲得については、2022年から2024年の3年間でEW社として約150名のソフトウェア技術者の方々にご入社いただきましたが、今後も採用を強化していきます。