Panasonic HR Feed 「働く意味」は十人十色。パナソニックが提案するミッションドリブンな生き方

杉山さん、河野さんの写真

仕事ってなんだろう。働くことの意味ってなんだろう。業種や職種といった手段を考える前に、まず働くことの「目的」を考えてみよう。すぐに見つからなくていい。社会人歴の長い大人だって、仕事に意味を見出すことは難しい。でも、少しでもそれに近づくことができたら、あなたにとっての仕事の時間はより鮮やかなものになるだろう。「ミッションドリブン」に働くことを提案しているパナソニック株式会社に伺い、採用ブランディング課の杉山秀樹さんと河野安里沙さんに「ミッションの育み方」について聞いた。

プロフィール

  • 杉山 秀樹

    慶應義塾大学を卒業後、新卒で大手メーカーに入社したが1年足らずで退職し、IT企業に入社して約9年間従事。営業およびマーケティング、経営企画、広報/IR、HRに携わる。その後、ブライダル業界でのHR責任者を経て、パナソニックに入社し現職。

    杉山 秀樹さんのプロフィール写真
  • 河野 安里沙

    同志社大学を卒業後、パナソニックに入社。マーケティング部門の経理に3年間従事した後、大手人材会社へ転職。人材採用関連事業の営業として約3年間従事した後、パナソニックの採用から日本の就職活動の在り方を変えたいと古巣のパナソニックにカムバックし現職。

    河野 安里沙さんのプロフィール写真

人生100年時代にこそ、ミッションが必要

どうしてミッションを持つことが大切なのだろう。採用ブランディング課・課長の杉山秀樹さんは、ミッションドリブンに将来を考えてみることの重要性をこう説明する。「私たちはミッションを『私(みなさんそれぞれ)が社会で実現したいこと』と定義しています。この考え方が大事な理由は二つあります。一つ目は、超情報社会だからです。ITサービスやSNSが発達したことで、企業情報がオープンになり個人が得られる情報量も各段に増えました。選択肢をいくつも持つことができる時代だからこそ、選択基準を自分の中に持っておかないと情報に振り回されてしまいます。二つ目は、働く期間が長期化していることです。人生100年時代に突入する中で、単に時間を切り売りするような働き方では、長くは続けられません。せっかく働くのであればやりがいを感じ、日々をワクワクしながら過ごせるような働き方がいい。だから、これからの世代を生きる私たちにはミッションが必要だと感じています」

終身雇用制度が崩壊しつつあり、今や30歳で係長、40歳で課長、50歳で部長といった、分かりやすく、これが正解だというようなキャリアモデルは存在しない。一つの会社に一生勤める人が少なくなってきている今、会社に自分のキャリアを全て預けてしまうのではなく、キャリアや人生を自分でデザインする力が求められている。杉山さんは「会社のミッションと個人のミッションができるだけ重なるように会社を選ぶべき」だと提言する。パナソニックのミッションは、"A Better Life, A Better World."。このミッションをどう捉えるかは、何を課題に据えるかによって変わってくる。と杉山さんは言う。

「パナソニックは家電を作っているだけの会社だと捉えている人が多いと思います。けれども、そのことより前に私たちは、よりよい暮らしとよりよい世界を実現するために存在している会社なんです。その手段として家電があり、BtoBビジネスがあるんです。極論、手段は何でもいいわけです。その根本にあるものを見極めることが大切です」

もちろんミッションに対する手応えを得られる仕事ばかりではない。結果が分かりやすい仕事もあれば、資料を作ったり、会議の準備をしたりという地味な仕事もある。杉山さんは、自分の仕事のうち常に7割くらいが「ミッションにつながっている」と感じられることを目指しているそうだ。「やっている仕事のうち9割をミッションに寄与するものだと思えるのか、1割しか思えないのか。働く意味は会社から与えられるものではなく、自分で意味付けするものです。だから会社が掲げているミッションと課題が、自分のそれと共鳴するかどうかを見極めたほうがいい。そのものに正解はありません。優劣もない。自身にとっての手触り感を大切に欲しいと思います」

明確なミッションがいま時点で無くてもいい

杉山さんの対談中の写真

今は個人のミッションと"A Better Life, A Better World."が共鳴していると語る杉山さん。しかし、初めから明確なミッションを持っていた訳ではなかった。パナソニックには30代前半のときに中途入社しているが、それに至るまでにベンチャー含めて複数社で、約12もの職種を経験した。

「20代のころはミッションなんか考える余裕もなく、目先の出来事をどうクリアしていくかで精一杯でした。でもそういう『ただひたすらやる期間』があってもいいと思います。経験が少ないうちは考えるための材料が少ないので、目的や目標を持てないことはむしろ自然です」
杉山さんが働く意味について考え始めたのは、パナソニックに入社する1年ほど前、子どもが産まれたときだったという。

「当時、仕事そのものは楽しかったです。与えられたポジションも責任も大きくやりがいもありました。でも子どもとの時間をトレードオフしてまでやる価値があるのかと問われたら、悩んでしまいました。自分の成長やキャリアのためだけの仕事で本当によいのだろうか、と。一番大切なことは何かを考えたら、新しく授かった生命だった。この子の世代が生きていく時代を、ポジティブな可能性を感じられる世界にしていきたいと本気で思いました。そのミッションと重なったのが、パナソニックだったんです」
杉山さんはミッションドリブンな働き方を提案しつつも、同時に焦る必要がないことも伝えたいそうだ。

「いろんな環境や経験を通して、徐々にミッションは育っていきます。焦ると判断を誤ってしまう可能性があります。判断を誤ることによって、早期退職ならまだしも、心や身体を壊しかねない。それはとても辛いことなので、『こうあるべき』という幻想にとらわれて、無理をする方向に舵をきってほしくはないなと思います」

杉山さんはワークライフバランスという言葉の代わりに「ワークライフハーモニー」を掲げる。
「バランスではなく、調和。バランスというと、一方を下げないと一方が上がらない印象がありますが、そうではないはずです。私は仕事って人生そのものだなと思っていて。二者択一ではなく、どちらも生き生きと時間を過ごす。そうすることで互いに相乗効果が起こると考えるほうが、人生が豊かになる気がします」

違和感を見過ごさず、実行者でありたい
河野さんにとっての「働く意味」

河野さんの対談中の写真

杉山さんと同じく採用ブランディング課で、社員インタビューなどを通して広報活動を行う河野安里沙さんは、名もなき人たちに光を当て続ける存在でありたいと語る。ミッションの種を見つけたのは、自身の就職活動がきっかけだった。

「とある企業の面接で『君、総合職で受けるの?女性なんだから一般職で受けたらどう?』と平然と言われました。当たり前のように男女関係なく努力した人が報われると思っていたし、その時までは男女の壁を感じることはありませんでした。だからショックでした。ダイバーシティに対する考え方は、実際の社会はこんなもんだったんだと落胆しました」
けれども河野さんはくじけなかった。古風な考えを持つ人たちの意識を変えられるよう、行動で見せようと考えた。

「泣き言を言っていても社会が変わるわけではないので。権利の主張が甘えに聞こえないよう、実行し続けようと決めました。『河野みたいな人が増えるなら、今年は女性の枠を増やしてもいいかもしれない』と、自分の行動が期待につながることを祈って」
河野さんは、新卒でパナソニックに入社した数年後、業種も職種も全く違う会社に転職して経験を積み、2016年に同社へ返り咲いた。

「社会人になって10年、社会にはジェンダー以外にも色々な歪みがあることが分かりました。個人的には就職活動のときに芽生えたミッションの種がだんだんと育ってきた感覚で、違和感を見過ごさず、評論家ではなく実行者でありたいという自分のスタンスも見えてきました。今の社会って、今までの名もなき人たちの努力から成り立っていると思っています。私もそんな名もなき一人でありたいし、彼らをエンパワーする存在でありたいと思っています」

河野さんも杉山さん同様、初めからミッションを明確に自覚していたわけではなかった。しかし、社会人になってからも行動をし続け、さまざまな経験をする中で、「違和感がないか」「ワクワクするのか」「自分の介在価値はどこにあるのか」など自分に常に問いかけ続けることで、少しずつ輪郭がクリアになってきたという。

ミッションドリブンな会社の見極めは
社員が使う「言葉」に着目すること

終身雇用制度が終焉を迎えた今、個人の力を最大化させることが会社としての成長につながる。パナソニックも多様な制度のあちこちに「個」を活かす文化の一端が垣間見える。例えば「Game Changer Catapult」と呼ばれるパナソニックの新規事業創出を目指す企業内アクセラレーション組織がある。事業や職種の垣根を越えたメンバーが集い、ときには他社や教育機関などと協業してイノベーションを目指している。この他にも、働き方においてパナソニックには多くの選択肢が用意されている。「eチャレンジ制度」と呼ばれる異動のための社内公募制度や、リソースの何割かを別の事業に割くことができる「社内複業制度」やパナソニックに籍を置いたまま1年ほどベンチャー企業など他社で働く「社外留職制度」など。杉山さんも社内複業を経験し、実りの多さを実感したという。

「昨年は採用ブランディングの仕事をしながら、リソースの20%はBtoBマーケティングの仕事をしていました。家電のイメージが強い中で、いかにBtoB商材を認知していただくか。デジタルマーケティングを中心に認知獲得のための取り組みに携わり、ビジネスの最前線のマーケティング企画、具体的な施策の進行、市場の反応を知ることができました。本業である採用ブランディングの活動にも転用できることが多くあり、貴重な経験となりました」

河野さんは3年前に「カムバックキャリア」でパナソニックに戻ってきた。これも、この数年の中で広がってきている多様な働き方実現に向けた取り組みの1つである。これまでも育児や介護が理由で一時的に辞めざるを得ない方に向けた復職制度はあった。それに加えて3年前からキャリア成長のために社外に飛び出した方などにも門戸を開き始めた。「辞めた会社には戻れない」と思い込んでいる方にこのような多様な働き方を受入れる風土が整ってきたことを伝え、再びミッションを共にして働く機会をつくっている。

これからミッションを育てていく学生へ、杉山さんと河野さんは次のようにエールを送る。

杉山さん「行きたい会社がミッションドリブンかどうかを見極めるには、社員が話す言葉に着目してみてください。ミッションがカルチャーに落とし込まれているかは、言葉に表れます。会社のホームページだけではなく、社員が会話の中で自然にミッションを意識した言葉を選んでいるか。その一貫性を見るのがおすすめです」

河野さん「ミッションの種や芽は学生のうちから存在しています。でも見つからないからといって、焦る必要はありません。芽しか出ていない状態で花を咲かせようと無理をすると、根っこを引き抜いて枯らしてしまいかねません。今はSNSを通じて他人のことが良く見えるので、何者かであらねばならない焦りがあるかもしれません。でも何者にならないといけないなんて、幻想です。しっかりアンテナを立てて目の前のことに向き合っていれば、いつか自ずと育っていくから大丈夫。素直な心を忘れずに、挑戦していってください」

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*所属・内容等は取材当時のものです。

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